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ネットケイバのコラム載せていただきました(//∇//)(3)

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岩手にアイドルホースを!すべては未来の引退馬たちのために(3)

2018年09月04日(火) 18:00 0

▲馬っこパーク・いわてにて表情豊かなアンナベルガイト(提供:上田優子さん)

引退馬が堂々と生きていける居場所を求めて

何かことを起こそうとする時に、フットワークが軽くて行動力のある人がいないと前に進まないものだ。引退馬支援やホースセラピー活動を行っている上田優子さんも、正にフットワークが軽く行動力にたけている。8月末、上田さんは岩手から車を夜通し走らせて美浦トレセンまでやって来た。

初めて上田さんに電話取材をしてから美浦来訪まであっという間に段取りが決まり、引退馬やホースセラピー活動に関わっている調教師ら、数人で会合を持った。ファン、関係者それぞれの考え方や捉え方、現状での問題点や課題などが活発に議論され、その場に立ち会った私から見ても、有意義な情報交換ができたのではないかと感じたし、双方の今後の活動にもかなりプラスになったのではないかと思う。会合の内容を現時点では詳しくは伝えられないが、この日の議論が起点となって、それぞれの活動に動きがあった時には、当コラムで改めて紹介できればと考えている。

美浦で会合を終えた上田さんは、私が引き取ったキリシマノホシに会いに来てくれた。初対面の人にはつれない態度のキリシマに時折人参を差し出しながら、引退馬についての話題が尽きなかった。電話取材の時も、美浦でもたくさん話をしたはずなのに、馬好き同士の会話は弾み過ぎて止まらなくなるから不思議だ。

中でも、馬たちが必要とされて輝ける場所や仕事がないと、引退した馬たちの居場所もない…という話が強く印象に残った。馬はお金がかかる動物だ。ある程度の広さの馬房と運動や放牧ができる場所を必要とし、餌代もかかる。削蹄や装蹄、予防注射代、定期的な駆虫、病気になれば獣医代も発生する。あまり難しく考えても前には進まないが、安易に引き取っては馬も人も不幸になる。だからこそ、馬たちが人に必要とされ、場合によってはお金を生み出して、堂々と生きていける居場所が必要なのだと思う。

そのような活動の一環が、上田さんが行っているアハルテケイオンの引退馬支援やホースセラピーであり、現在は岩手競馬にアイドルホースを誕生させることに力も注いでいる。長らく誘導馬不在だった岩手競馬に誘導馬を復活させてアイドルにしたい、できれば10月8日に盛岡競馬場で行われる南部杯の日に…というのが上田さんの描く構想だった。

それを実現させるべく岩手競馬サイドと話し合いに臨んだ上田さんだったが、いきなり誘導馬を復活させるにはいくつかクリアすべき壁があり、南部杯での誘導馬デビューは結局見送られた。

「中央の馬も走る南部杯というレースですし、そこで一度失敗すると、その次の可能性までもつぶしてしまうということもありますからね」

と上田さんは残念そうでもあったが、理由が理由だけに納得している口調だった。

確かに南部杯までは期間が短く、アンナベルガイトのようにいくら大人しくても、ついこの間まで競馬で走っていた馬にいきなり誘導馬は厳しい。以前、大井競馬場で誘導馬となったボンネビルレコードを取材したのだが、誘導馬は一朝一夕に仕上がらないということを、その時に改めて教えられたものだ。それこそ慌てず焦らず、馬を尊重しながら段階を経て馴らして調教を重ねていく。それで初めて誘導馬としてファンの前に立ち、出走馬を導けるようになるのだ。それを考えても、誘導馬を実現させるには、ある程度長い目で見ていった方が良いようにも思う。

だが誘導馬の道が完全に閉ざされたわけではない。

「小さいことから1つ1つクリアして実績を重ねていって、まずは引退した馬が競馬場の中に入って人と触れ合うところから始めていきましょうということになりました。そして触れ合ううちに、この馬だったら誘導馬として歩くところを見たいとファンの方々が思ってくれるところまで持っていきたいという話にはなっています」

ひとまずアハルテケイオンが主催という形で、南部杯当日に競馬場に引退馬を連れてきて、ファンとの触れ合いの場を設けるという案が実現するかもしれないと上田さんからは報告があった。だが数日後、諸事情から南部杯の日の触れ合いは実現せず、最終的に別の日ならばということでゴーサインが出たと連絡が来た。現段階では9月末が予定されているが、あとは馬っこパーク・いわて側の都合がつけば実現するであろう。

「まずは早いうちに1度、競馬場内に引退馬を送り込んで、来年の活動に繋げていきたいです。本当に小さな階段を一歩、一歩上っている感じですね。でもその中でセラピーやアイドルなど、いくつもの道を作っていけたらいいですね」

と上田さんは意気込んでいる。

またこれまでもアハルテケイオンでは協賛金を支払って「アハルテケイオン杯」という協賛レースを行っている。そのたびにタテガミを編んだりメンコを飾るなど、馬を可愛らしく演出して出走させてほしいと、各厩舎に手紙を送っているそうだ。

▲アハルテケイオン杯、当日のブースでは募金活動なども行われている(提供:上田優子さん)

「それに対して応えてくれる厩舎もありますので、岩手競馬を広めたい、知ってほしいという思いがやはりあるのだなと感じています。実際に厩舎の方は忙しくて手が回らないと思うのですけど、その中で少しでも協力してくれている厩舎があると、希望の光を見出したような気持ちになります」

何がきっかけで馬に魅かれるかわからない。

「あの子、可愛い~というところから入って、あの子の出るレースをもう1度見たいというふうになってくれれば良いですよね」と上田さんも言うように、可愛くおしゃれをして出走してきた馬を目にしてファンになる可能性は大いにある。

▲おしゃれをした出走馬たち「少しでも協力してくれている厩舎があると、希望の光を見出したような気持ちになります」(提供:上田優子さん)

直近の協賛レースは9月30日の「アハルテケイオン杯 タルト・オ・ポワール賞」が予定されており、この日に「引退馬のふれあいコーナー」も併設したい考えだ。馬を送り出す馬っこパーク・いわて側の都合もあるので現在調整中のようだが、この日にアンナベルガイトがふれあいコーナーデビューができれば、誘導馬への道も小さいながら一歩進んだと言えるかもしれない。

小さな一歩が、未来の引退馬のためになる…。馬たちのために、今日も上田さんは奔走している。

(了)

アハルテケイオンHP

https://atelier-yurin.me/

もりおか心のクリニック(上田優子さんのご主人の病院)

http://moricoco.com/

馬っこパーク・いわて

http://umakkopark.wixsite.com/umakkoiwate

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